玉響記 2

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2017年 06月 14日 ( 1 )

亀の瀬地すべり対策事業

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奈良盆地から大阪平野へ流れる大和川の両府県境にある亀の瀬は 大昔より度々地すべりが起こった地域で 昭和37年から国が最先端の技術で対策事業を行ってきた。
王寺町の西のはずれから柏原市峠(とうげ)地区までの部分は、両側から山が迫り、川の中にも巨岩が多く、川は淵となり滝となって流れているため、大和川水上交通の難所とされていた。亀の瀬の名は、川の中に散乱する巨岩が甲羅を干している亀を思わせることに由来するそうだ。

北側の山麓で地滑りが起きると、崩れ落ちた土砂で大和川がせき止められたり、川底が浅くなって川が滝のように流れ、川船による運行は出来なくなった。

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父君に 我は愛子(まなこ)ぞ 母刀自(とじ)に 我は愛子ぞ 参上(まいのぼ)る 八十氏人の 手向けする 恐(かしこ)の坂に 幣奉(ぬさまつ)り 我はぞ追へる 遠き土佐路を と、万葉集にもある。(1022)
亀の瀬越といわれる峠の集落を通る道であり、その付近は昔から繰り返される地滑りで恐れられていた。
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この辺りはトンネルを幾つも抜け、いつも通る鉄橋はトラス橋の上に交差してプレートガーター橋が乗っている珍しい構造だ。と地形マニア、鉄橋橋ファンと仰っしゃる方のHPで知った。

ここは長さ1100m、幅1000m、すべり面の深度約70m、推定移動土塊量1500万㎥。
地すべりが起こると大阪も奈良も大災害になる地域だったが長年の工事で2011年には工事は完了したが 
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この右手前の稲葉山辺りが 少量のズレが出ていることが判り以後観察が続いている。
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地中には深礎工、鋼管杭工が施工され トンネルの中には排水路があり 集水ボーリングなど対策がなされている。
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最初はトンネルも低かったが 重機なども入らないので現在のように掘られたそうだ。
2009年には偶然 明治25年に開通し崩落の危険があり昭和7年に使用中止になった旧大阪鉄道隧道が発見されたイギリス式レンガ積みのトンネルも見ることが出来る。
奈良へ引っ越して50年弱、この間、大和路線の乗客である私は 遠くから工事を眺めてきたが数年前、重機類も片づけられ完成したのかとは思っていたが 見学することが出来、たいへん有意義だった。

【追伸】
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見学後、持参したお弁当を食べるのに 近辺にはマムシやセアカゴケグモなども居るというので草むらを避け神社へ行くことになった。

=知ってビックリ!=
今回、出かける前に調べたHPに感想をメールするようになっていたので発信しておいたら返信下さって この近くにある神社は「江戸時代 大和川にあった船便の名残の神社」だと教えて下さった。
この神社ではないかもしれないが、検索すると『この峠八幡神社は大和川沿いの道で「亀の瀬越奈良街道」()や「亀瀬越道」()と呼ばれて奈良と大阪を結ぶ重要な交易路であった』とある。階段横にある地蔵堂には左手に宝珠を持ち半跏趺坐された地蔵菩薩でとても珍しいと出ていた。鎌倉時代末期から室町に造立されたもののようだ。
また、ここは亀瀬越奈良街道に通じる分岐点で地蔵菩薩が安置されていたともあった。
そういえば 我が家の近くにも矢田寺詣での分岐点に枳殻地蔵がある。




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by souu-4 | 2017-06-14 20:59 | 奈良 | Comments(6)
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